多くの医薬品企業にとって、薬価改定、安価なジェネリック医薬品(後発薬)の利用促進といった国の医療費抑制策は向かい風だ。2014年度は2年に一度の薬価改定で薬の価格が数%ずつ引き下げられ、各社の売り上げを下押し。同年度から後発薬の利用比率が高い医療機関の診療報酬が上乗せされる制度も導入され、特許切れ新薬に頼る会社は後発薬の普及に苦しんだ。

個別企業では、国内最大手の武田薬品工業から問題が噴出。医師主導の大規模臨床研究への不適切な関与の発覚、糖尿病薬「アクトス」の副作用をめぐる米国連邦地裁での巨額賠償の陪審評決のほか、武田史上初の外国人社長就任も波紋を呼んだ。

15年度は薬価改定のないことが業界にプラス。ただ後発薬の普及がいっそう進むことは確実だ。政府は18年3月末までに、特許切れ新薬の60%を後発薬に置き換えるという目標を掲げている(13年9月末46%)。後発薬大手が工場を増強するなど需要増への対応に追われる一方、新薬メーカーは国内で引き続き苦戦しそうだ。