2013年に市場規模が大きく広がった太陽電池。需要を牽引したのは中国と日本だ。

日本は12年に再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)を導入。太陽光発電などで生まれた電気を電力会社が買い取る仕組みで、この後、売電目的の需要が拡大した。

14年も市場は引き続き拡大したものの、シャープや京セラといった国内太陽電池メーカーの関連収益は14年度、軒並み減益になった。中国メーカーなど海外勢との競争激化が背景にある。自国での価格競争にさらされている中国メーカーはここ数年、需要旺盛な日本に続々と参入。中でも値下げ要求が厳しい産業用太陽電池の市場で安さを武器に存在感を高め、国内メーカーを苦しめている。

そんな中、電力買い取り価格が減額されたうえ、消費増税に伴う需要減も重なった。市場の拡大スピードは頭打ちとなっている。

15年度以降は本格的な市況低迷が懸念される。引き金を引いたのはいわゆる「九電ショック」。14年秋に九州電力などが発表した、主に産業用での電力買い取りの中断だ。

前述の買い取り価格減額は14年4月からと決まっていたため、値下がり前の価格で売電しようと、直前の3月に送電網への接続申請が急増。九電側が大量の接続を認めると電力の安定供給に支障が出るとして、接続申請に対する回答を保留したのだ。

国の認定を受けた設備のうち実際に設置されたものは少なく、電力会社が接続を中断しても需要そのものが急減する可能性は低い。ただ、バブル化した市場ムードは九電ショックで一変した。「産業用市場もいずれ落ち込む」(国内メーカー担当者)との懸念は現実化しそうだ。