新しい年の動向は、非常にファジー(あいまい)な状況の中で見極めていかなくてはならないため、評価が難しい。あえて表現するならば、「不機嫌で、危うい年」ということになるだろう。

たとえば2014年はロシアが手玉に取った年だったといわれているが、プーチン大統領は上機嫌で新年を迎えられるわけではない。欧米等の制裁がダイレクトに効いているかどうかは別にして、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)の一員であるロシアへの投資という形で世界の金融が動いていたときとは大きく変わり、現在ロシアは孤立している。

IMF(国際通貨基金)が14年10月に経済見通しを出しているが、ロシアは間違いなく、14、15年とほぼゼロベースの成長に入っていくだろう。そういう面でロシアは不機嫌だ。

一方、米国のオバマ大統領は中間選挙大敗でレームダックといわれている。しかし議会がオバマを制御するかといえば、そう単純な話でもない。なぜならオバマは、大統領制の最大任期2期の満了を控えているため、議会に媚を売る必要がないからだ。

オバマ、および彼の政権を支えている人間の現在の最たる関心事は、8年間にわたるオバマ政権が歴史にどう評価されるかということだ。したがって、これまでやろうとしたオバマケアの話から外交に至るまで、コンプリート(完成)させようという思いを政権は強めるだろう。

オバマと議会のどちらかがどちらかによって屈服させられるような構造ではない。オバマは議会の動向に舌打ちし、一方で議会はオバマのスタンスに失望しながら、共に不機嫌な時代を迎えるだろう。

また、中国の台頭といわれて久しいが、14年11月のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で米国にまさに示したように、中国の本音はG2だ。要するに、米中でアジア太平洋の秩序を仕切る新たな大国関係をつくろうとしている。