香港の占拠運動は強制排除で終わった。だが、火種は残る(ロイター/アフロ)

2カ月半にわたる抗議活動は、民主派市民の敗北に終わった。香港政府トップを決める行政長官を選ぶ選挙方法に抗議し、香港中心部を占拠した学生らは、警官によって排除された。香港政府、そして中国政府が法律を巧みにあやつり、学生らをとりあえずは押し込めた形となった。

香港の抗議活動は、中国政府が2014年8月、事前に立候補者を決めてからの選挙を行うなど、中国本土と反発する民主派の立候補を不可能にする選挙制度を発表したのが発端だ。これに「完全なる普通選挙」の実施を求める大学教授や学生らが続々と街頭を占拠する事態へと発展した。

これには14年3月、台湾で発生した学生らによる立法院(国会)占拠、そして台湾全土を覆った反政府運動という前例がたぶんにあっただろう。この運動は「318学運」「ひまわり学運」と呼ばれ、中国との自由貿易、特にサービス業における開放を目指した馬英九政権に対し、「中国資本に台湾が浸食され、台湾の自立性が失われる」ことを危惧した若者たちが立ち上がったものだ。

この運動のリーダーは台湾大学大学院生の林飛帆氏(26)。若者たちが政府に直接もの申す形の抗議運動が今後も活発化しそうな勢いだ。若者たちのパワーが、今後の東アジア情勢を変える要因になるのではという見方が出ている。