2014年の「独身者の日」商戦でジャック・マー氏率いるアリババは1兆円以上を販売。(gettyimages)

新常態を認識し、新常態に適応し、新常態をリードすることが、これからの中国の経済発展のロジックだ──。2014年12月9~11日、北京で開かれた中央経済工作会議で、習近平国家主席は「新常態」という言葉を幾度となく繰り返した。この会議は15年の経済政策を定めるための場である。

過去30年、中国の実質経済成長率は平均して10%前後のハイペースを維持してきた。だが、12年以降は8%を割って推移している。欧米向け輸出の鈍化に加え、中国の経済成長を支えてきた投資がスローダウンしてきた結果だ。

11年に生産年齢人口がピークを打つなど、中国の高度成長のための条件は徐々に失われつつある。過剰投資によって膨らんだバランスシートや産業構造の歪みの是正を優先しつつ、成長の新たな均衡点を探るというのが「新常態」という概念だ。

リーマンショック後に実施された総額4兆元(当時のレートで60兆円)の景気刺激策は、中国経済の投資依存を決定的にしたが、国有企業などには、公共事業による景気下支えを求める声が今も強い。

地方政府による公共投資拡大が財政の悪化を招くことを防ぐため、習政権は、地方政府がシャドーバンキング(当局の監督を受けない金融取引)で資金調達することを厳しく制限する改革策を決めた。

今後の経済改革のスピードを探るうえで注目されているのが15年の成長率目標の水準だ。