老舗の食品卸大手として存在感を持つ国分。丸紅との包括提携で業界に衝撃が走った(撮影:尾形文繁)

「提携を考えませんか」──。口火を切ったのは丸紅の食品部門長を務める山崎康司執行役員だった。向かい合った相手は、創業300年を誇る老舗食品卸、国分の國分晃副社長。次期社長と目される人物だ。

東京・日本橋の国分本社でひそかに会談が行われたのは今年4月。その後、両社は提携に向けた専任チームを作り、月に数回の協議を重ね、包括提携の枠組みを完成させた。

12月5日に発表された提携の骨子は、2015年6月をメドに、国分側は丸紅子会社である菓子卸の山星屋と、冷凍食品卸のナックスナカムラへ出資して、手薄だった分野を補強する。一方、丸紅側は国分のエリアカンパニーの一つとして新設される、国分首都圏(仮称)に資本参加するというものだ。

食品流通業界では近年、三菱商事と伊藤忠商事の2強が再編をテコに、勢いを増している。11年に三菱商事傘下の食品卸4社が統合され売上高2兆円を超える三菱食品が誕生したほか、同年には伊藤忠商事も日本アクセスを軸にグループ企業を統合。これらの結果、首位だった国分は、食品卸業界3位に転落した。