マンダムが「不文律」を壊して挑む新ブランドの形 創業家の西村社長「ギャツビーに甘えていた」

✎ 1〜 ✎ 13 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 16
拡大
縮小

1980年以来の業績不振に陥っているマンダム。外出自粛で得意のスタイリング剤などが苦戦する中、どのような復活戦略を模索しているのか。

目元ケアや男性メイクなど新しいメンズコスメ市場を開拓(記者撮影)

特集「トップが語る大予測2022年」の他の記事を読む

「ギャツビー」のスタイリング剤やペーパーシートを一度は使ったことのある男性は多いだろう。しかし、同ブランドを販売するメンズ化粧品最大手のマンダムは、コロナ禍のあおりを受けて2021年3月期に40年ぶりの営業赤字を計上した。
2021年4月に社長に就任した西村健氏は39歳。逆風下にあるマンダムをどう立て直すのか。創業家出身の西村社長に聞いた。

「若者向けはギャツビー」という固定概念

――逆風下で社長に就任しました。最初に着手したことは何ですか。

組織風土改革だ。マンダムは創業94年の老舗企業。1980年の経営危機以降、40年ほどは順調満帆だった。とくにここ最近はインバウンドの恩恵を受け、実力以上の成長をしていた。一方で、メスを入れなくてはいけないところに対応できていなかった。それがコロナ禍になって顕在化してしまった。

――どのような問題が顕在化したのでしょうか。

次ページ新ブランドはマスマーケティングやらない
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
トップが語る大予測2022年
室蘭市と連携して浮体式の洋上風力発電を開発
住友林業社長が警鐘、国内林業の深刻な実態
堀社長が語る今後のエネルギー投資の進め方
伊達社長「ホテル需要は消えない」
コロナが「何を守り、変えるか」の判断を促した
太田社長は金融グループ「2つの強み」を強調
深澤社長が語る巨額赤字からの脱却戦略
鈴木社長「アメリカでの戦闘態勢は整っている」
山口社長は増産投資に加え工場新設も示唆
村田社長「取引先と一緒に再生することが第一」
モスバーガー、社長も手応え感じた「成長の秘策」
ニューノーマル見据えて新たな店舗形態を準備
日立、「コングロマリット限界説」に新社長が反論
大谷選手のような「二刀流」を目指したい
花王が追求する「日用品だけに頼らない」生き方
長谷部社長「ライフケアカンパニーを目指す」
マンダムが「不文律」を壊して挑む新ブランドの形
創業家の西村社長「ギャツビーに甘えていた」
野村HD「ビジネスモデル変革」へ問われる覚悟
奥田社長「存在意義含め10年後を議論している」
三菱UFJが模索する「金融サービス」発想の転換
亀澤社長「誰と組んで、どうやるかが重要」
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内