EV(電気自動車)戦国時代についに突入した。2021年は、欧州や米国の自動車メーカーがこぞって電動化への投資積極化を打ち出した年だった。

そうした中、日系大手の中でいち早く大胆な方針を決めたのがホンダだった。21年4月、三部敏宏新社長の就任会見で、40年までに新車をEV、FCV(燃料電池車)にすると発表。ホンダの「脱エンジン」宣言は部品会社に衝撃を与えた。が、三部社長によれば、「目標数字は、欧米勢と比べ、突出しているというより遅れ気味だ。(50年の日本政府の目標である)カーボンニュートラルを達成するギリギリ最低限のラインを掲げている」のだという。

実際、海外メーカーは攻めの姿勢がより鮮明だ。独フォルクスワーゲンは21年12月、EV向けに22〜26年の5年間で520億ユーロ(約6.6兆円)の投資を行う新たな計画を発表。21〜25年の従来計画から5割積み増した。この発表と前後して新しい投資計画を示したのが日産自動車とトヨタ自動車だ。

日系大手の中では先行してEVに経営資源を注いできた日産の計画は、意外にも保守的だった(→関連記事へ)。一方、市場では「EVに否定的」ともみられていたトヨタが、21年5月に出していた計画を刷新(→関連記事へ)。合計8兆円という大胆な投資方針をぶち上げて業界を驚かせた。次記事からトヨタ、日産の新戦略の狙いに迫る。