有料会員限定

政策のタイミングと速さにもっと意識を 変化のスピードが速い産業分野では死活問題

✎ 1〜 ✎ 345 ✎ 346 ✎ 347 ✎ 最新
拡大
縮小
柳川範之 東京大学大学院教授(やながわ・のりゆき)1963年生まれ。慶応大学通信教育課程卒業。93年東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士(東京大学)。東京大学助教授などを経て2011年から現職。主著に『法と企業行動の経済分析』『独学という道もある』など。(撮影:今井康一)

初級の経済学は、時間の概念が登場しない静学的な分析が中心であり、それによってかなりのことが説明されることが多い。そのため、経済政策の効果や影響を考える際に、タイミングやスピードの重要性が、十分に強調されなかったりする。

しかし、現実の政策を考える際には、その政策が、どんなタイミングで実施されるのか、どの程度のスピード感を持って実行されるのかが極めて重要な要素であることは、言うまでもない。

例えば、感染症拡大防止策は、それがどれだけ適切なものだったとしても、感染が拡大しきった後に実行されたのでは、その意味は大きく弱まってしまうだろう。また、感染が広がっていくスピードに対応できなければ、効果も薄れてしまう。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内