村田製作所が攻める「最強の電子部品」以外の金脈 最高益でもあえて挑む「モノ売り」モデルの変革

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製造業で屈指の高収益体質を誇る電子部品の王者が今、ソリューションビジネスの拡大に躍起となっている。なぜか。

電子部品国内最大手の村田製作所。新事業に力を注ぐ背景には、「手遅れ」にならないうちに変革しなければならないという危機感がある(編集部撮影)

「2030年には1000億円程度の規模にしたい」

11月に開かれた村田製作所の経営方針説明会。中島規巨社長は、事前の配布資料に記載されていなかった数値目標を口にした。主力の電子部品の話ではなく、ソリューションビジネスを中心とした新事業の売り上げ目標だ。

村田製作所は言わずと知れた電子部品国内最大手の企業。家電やスマートフォンから自動車まで、あらゆる電子機器に搭載される部品を手がける。電圧を調整する積層セラミックコンデンサー(MLCC)は世界首位のシェア約40%を握り、センサーや通信モジュールなど多様な製品群を展開する。

2021年3月期は売上高1兆6301億円、営業利益3132億円とそれぞれ過去最高を更新。直近決算での営業利益率は24.4%に達し、製造業では屈指の高収益企業だ。

IT業界出身メンバーを中心に開発

そんな同社が、電子部品以外の領域で攻めの姿勢を見せている。

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