保育の質の向上に評価の「見える化」が有効 エビデンスに基づいたモニタリング体制の構築を

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「保育園落ちた日本死ね!」と訴え、待機児童問題の根深さを象徴するものとして話題になった匿名ブログの公開から約5年。保育・幼児教育施設の「量」の拡充が進み、保育所に通う子どもは増加している。その背景には、日本の公的保育サービスへの信頼感、すなわち「保育所では、きっとよい保育がなされている」と考える人の多さもあるだろう。

良質な幼児教育がもたらす長期的かつ広範な効果に関する知見が蓄積され、近年の保育・幼児教育についての政策的議論は、その「質」を問い、説明責任を明確にする方向に向かっている。だが保育の「質」は、どの程度、客観的に評価できるものなのだろうか。

日本の保育現場では、伝統的に、実践の省察や保育者間の対話を通して、保育の質の確保と向上が目指されてきた。だがこの方法には、施設間の比較、質のモニタリング、確保・向上を検証することが難しいという課題もある。

その克服を目指す試みが、「福祉サービス第三者評価事業」だ。客観的な評価を受けることによる、①「事業者が提供する福祉サービスの質の向上」、②「利用者のサービス選択に資するための情報となること」を目的とする。

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