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米国の価値観外交に一貫性は見られない 米国のウズベキスタンに対する軍事協力がその一例だ

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米国のバイデン政権は、世界を民主主義陣営と権威主義陣営に分けている。そして民主主義陣営の盟主である米国は同盟国と連携し、中国、ロシア、イランなどの権威主義陣営を封じ込める価値観外交を基調としている。ただし、価値観外交には例外があることが、米国のウズベキスタンに対する姿勢から見えてくる。

中央アジアのウズベキスタンで10月24日に大統領選挙が行われ、現職のシャフカット・ミルジヨエフ氏が当選した。〈旧ソ連・中央アジアのウズベキスタンの中央選挙管理委員会は25日、24日に投票された大統領選(任期5年)で現職のシャフカット・ミルジヨエフ氏(64)が80.1%の票を獲得し、勝利したと発表した。/ミルジヨエフ氏は25日、タシケント市内での演説で「(国民の)皆さんは私が提唱してきた改革を支持していることを示してくれた」と述べ、勝利宣言した。2期目も国営企業の民営化を急ぎ、投資環境の改善に取り組むなど改革路線を継続する方針だ。/ミルジヨエフ氏は2016年の前回の大統領選に続いて得票率が80%を超えた。大統領選には5人が立候補したが、カリモフ前政権による弾圧で国内に政権と対立する野党は存在せず、ミルジヨエフ氏以外の4人の候補者も親政権派だった。投票率は80.8%だったと発表された。/同氏は16年にカリモフ前大統領が急逝するまで首相を務めていた。大統領就任後は、前政権が敷いた厳しい強権体制の緩和に努め、政治犯を釈放し、言論の自由も広げてきた。経済面でも複数あった為替レートの統一や税負担の軽減など投資環境の改善に取り組んできた〉(10月26日「日本経済新聞」電子版)。

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