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不正の元凶は上司の姿勢 “パイプの詰まり"を取る 緊急インタビュー/三菱電機 社長 漆間 啓

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複数の製作所の品質不正が相次ぎ発覚した三菱電機。背景に組織風土の問題も指摘される。危機の渦中で就任した新社長を直撃した。

うるま・けい 1959年生まれ。82年早稲田大学商学部卒業後、三菱電機入社。2015年常務執行役。執行役としてFAシステム事業本部長、社会システム事業本部長を歴任。21年7月から現職。(撮影 尾形文繁)

危急存亡の秋(とき)──。

創立100年を迎えた記念すべき今年、35年以上にわたる検査不正が発覚した三菱電機。引責辞任した杉山武史社長の跡を継いだ漆間啓・新社長は、7月の就任会見で会社の現状をこう表現した。

10月1日に公開された弁護士らによる調査報告書では、不正を隠蔽してきた組織風土の問題を指弾された。会社の体質をどう変えるのか。漆間新社長を直撃した。

──社長に就任後、最初に何から取り組んだのでしょうか。

従業員にどんなメッセージを出すべきかを考えてきた。すぐに現場に行くこともできないし、不祥事を起こしていない工場の従業員はひとごとのように感じるかもしれない。従業員全員が“自分ごと”として問題を捉え、もう一度自分たちを見直してほしいと考えて文章を作り、発信した。

──具体的に何を?

上にものを言える風土をつくろう。失敗しても許容できる風土をつくろう。問題を皆で解決しよう。そんなことを全社員に発信した。

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