SBIの猪突猛進に新生銀行が抱く根本的な疑問 買収防衛に動く新生銀行の工藤社長を直撃

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株式公開買い付けで新生銀行の経営権獲得を目指すSBI。新生銀行側はどう受けて止めているのか。工藤英之社長に聞いた。

新生銀行の経営権獲得に動くSBIの北尾吉孝社長(左)。対する新生銀行の工藤英之社長(右)は至って冷静だ(撮影:今井康一、尾形文繁)

「これは建設的なTOBなんです。資本市場を活性化するメソッドとして“ぼんくら”経営者の退場があるわけです」。

SBIホールディングスの北尾吉孝社長は10月28日の決算説明会で、新生銀行の経営陣を痛烈に批判した。

SBIが9月9日から開始したTOB(株式公開買い付け)は、新生銀行側が10月21日に反対意見を表明したことで、銀行業界初の敵対的TOBに発展した。

ただし、新生銀行側は無条件に反対しているわけではなく、賛同するための条件として、TOBで最大48%とされている取得比率の上限撤廃、2000円という1株当たりの買い取り価格の引き上げを求めている。

SBI側はこれに応じるつもりはない。特に価格については、「2000円でも払い過ぎ。ビタ一文増やすつもりはない」(北尾社長)としており、両者の溝はますます深まっている。

新生銀行を「泥棒」呼ばわり

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