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「中国CPTPP加入の本気度と課題」 「GAFAの銀行化・金融機関化」ほか

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有力機関による調査・研究リポートからビジネスに役立つ逸品をえりすぐり、そのエッセンスを紹介。

中国CPTPP加入の本気度と課題

── 「大国外交」実現へ積極姿勢だがハードルは高い

・経済産業研究所(RIETI)「中国のCPTPP参加意思表明の背景に関する考察」(2021年9月15日)
・学習院大学 渡邉真理子、慶応大学 加茂具樹、神戸大学 川島富士雄、RIETIファカルティフェロー・上智大学 川瀬剛志
CPTPPに中国が加入すれば、経済、外交、安全保障などの面で影響が及ぶことが予想される(PIXTA)

9月16日、中国がCPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定)への加入を正式に申請した。中国が加入すれば経済、外交、安全保障などへの影響も予想される。本リポートは、中国のCPTPPをめぐる政策決定と意思表明に関する発言と文書を分析したもので、加入申請に先立って発表されていた。

中国は以前からCPTPP参加への関心を示していた。2020年11月のアジア太平洋経済協力首脳会議では習近平国家主席が「CPTPPへの加入を積極的に考慮する」と発言。推進派の主張には、高水準の自由貿易協定に参加することで中国経済の開放性を保ち、制度改革を進めようというロジックがある。

共産党中央政治局常務委員会が承認した「法治中国建設規画」(20〜25年)では「渉外法治工作」の強化がうたわれた。これは、対外関係のルールの形成と運用全般を示す概念と捉えられる。規画には「積極的に国際ルール制定に参加し、公正かつ合理的な国際ルール体系の形成を推進する」「中国法の域外適用の法律体系の建設を加速する」などの計画が盛り込まれた。

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