牛丼などに使用されるアメリカ産牛肉の相場高騰が長期化している(撮影:今井康一)

輸入牛肉の価格高騰、いわゆる「ミートショック」の影響が広がっている。農畜産業振興機構の統計をみると、その急騰ぶりがわかる。

アメリカ産のショートプレート(バラ肉)の卸売価格は2021年4月以降、1キログラム当たり1000円を超え、6~8月は1100円台になった。1年前は600円台で推移していたので2倍近くの上昇だ。タン(冷凍品)の価格も2021年8月に前年同月比で78.1%増となるなど、部分肉の価格は軒並み上がっている。

価格の高止まりは長期化する懸念もある。ショートプレートが今回同様に高騰した2014年は、1000円台の価格が4カ月続いた。今回は最新統計の出ている9月時点ですでに6カ月連続となっている。

「卸売業者からは従来より2~3割高い値段を提示される。緊急事態宣言の解除で営業を本格的に再開するなか、極めて厳しい」。都内で焼き肉店を経営する男性はため息をつく。外食大手では「牛めし」の松屋が、関東圏以外の店舗で商品価格を数十円単位で引き上げた。「輸入牛肉の価格高騰の影響が大きかった」(同社広報)。

オーストラリア産の輸入量が減っている

輸入牛肉の価格はなぜ高騰しているのか。「コロナ禍からの経済活動の再開に伴い食肉需要が世界的に増加の一途をたどっている」との一言だけでは説明できない。需要サイドと供給サイドの2つにわけてみてみよう。