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大規模団地が沈んだ歴史 ニュータウンは息を吹き返すが…

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政策的な配慮も絡み、交通の不便な立地。高齢者も増え、空き家化が進む。

多摩ニュータウンは住宅以外の施設も呼び込むなど再生図る(時事通信)

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「ニュータウン」と聞いて、「高齢者が多く住む場所」を連想する人も多いだろう。「街に活気がなく、まるでゴーストタウンのような場所」と。だが、それは誤った認識だ。例えば、東京都の多摩ニュータウン(多摩市など4市)は現在、活気ある人気住宅エリアの1つになっている。

そうした間違った認識が生まれたのは2000年、百貨店のそごうグループ破綻とともに、ニュータウン中心エリアの多摩そごうが閉店したことがきっかけだった。

大きな百貨店が閉店した理由として、「最初は子どもが大勢いたのに30年経ったら老人ばかりになった」こと、「平日の昼間は人が歩いておらず活気がない」ことなどが明らかになり、「ニュータウンではなく『ゴーストタウン』」などと報じられたのである。

これらの報道は多くの興味を引く。以後20年が経過しても、「ニュータウンはゴーストタウンなのだろう」と捉えられ、住んでいる人たちは苦笑するしかない。

しかし実際のところ、全国各地のニュータウンは人気の住宅エリアにある場合が多く、心配は少ない。売るのも貸すのも容易だし、自分たちが移り住むのも悪くない、と考えられるからだ。

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