空き家の草木が道路にもはみ出て、近所の“迷惑施設”になっている(石関ハジメ/アフロ)

今や社会問題の空き家。自分自身が空き家を持っている、または近所に空き家がある人も、多いのではないか。空き家問題の事案の多くは、所有者と近隣住民との認識の違いで起こる。

所有者が空き家を管理しているつもりでも、実際には不十分で、近隣住民が困ってしまう。近隣住民は、所有者には迷惑をかけて申し訳ないとの気持ちすらない、と思う。所有者は適切に管理したいと承知しているものの、実際にはお金も時間も必要だ。

空き家になる理由では、①引っ越し、②相続、③高齢者の介護施設への移動などが挙げられる。

高齢者が老人ホームに入所した場合、多くは住んでいた家について「私が生きているうちは売らない」と慎重で、手放すことに同意する人は少ない。結局、老人ホームを退去(死亡)するまで、数年は空き家状態になってしまう。

その間、空き家で何か問題があっても、近所の人は所有者の子どもたちの連絡先さえわからない、という事態に陥るのである。

空き家の種類には、「売却用住宅」、「賃貸用住宅」、別荘などの「二次的住宅」と、それ以外の「その他住宅」がある。問題化しているのはその他住宅だ。売り出し中や入居者募集中でなく、一時的な利用もない物件といえる。