有料会員限定

みずほ「数十年に1度」の営業店改革に顧客の不満爆発 顧客のセグメント化で「中小企業切り」との批判

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
拡大
縮小

システム障害の終わりが見えない中、みずほは営業店の大改革を始めた。しかしそのタイミングや内容に、顧客からは不満が噴出している。

『新営業店体制業務運営マニュアル』と題した行員用マニュアル。ここから改革の全貌が見えてくる(編集部撮影)

特集「みずほ 解けない呪縛」の他の記事を読む

「久しぶりにみずほの支店に行ったら、『法人の取引はできない』と門前払いされた」

都内で中小企業を営む社長は憤りを隠さない。この社長が通っていたみずほ銀行の支店が突如、個人に特化した店舗に変わってしまったからだ。

社長は「別の支店を案内されたが、3駅も先。しかも予約が必要と言われ、その日は受け付けてもらえなかった」と嘆き、「これからは、みずほに合わせてスケジュールを組まなければならなくなった。急に出入金しなければならないときはどうすればいいんだ」とため息をつく。

この社長のように、支店で対応してもらえればまだいいほう。より小さな企業に対しては、「今後、支店での対応ではなく、リモートで対応するという手紙が届いた」(40代の男性経営者)というのだ。この男性は「みずほは、われわれのような小さくて儲からない客はいらないということだろう」と、取引銀行の変更を検討しているという。

拙速な改革に戸惑う現場

このように、最近、みずほ銀行の営業体制に対する批判が相次いでいる。原因は、みずほフィナンシャルグループ自ら「数十年に1度」と評する大規模な営業店改革だ。

次ページ改革の全貌
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内