米国が対フランス政策で大失敗を犯した。フランスは、米国とオーストラリアに対して怒り心頭に発している。〈米英豪による安全保障協力の新枠組み「AUKUS(オーカス)」の創設をめぐり、フランスが豪州と結んでいた潜水艦の建造契約が破棄されたとして、ルドリアン仏外相は(9月)17日、抗議声明を発表し、米豪に駐在する自国大使を直ちに本国に召還することを明らかにした。同盟国との連携を柱にする米バイデン政権の対中戦略が揺るぎかねない状況だ。/AUKUSはインド太平洋地域での中国への対抗を念頭に置いたもので、バイデン政権が15日に創設を発表した。豪州への原子力潜水艦技術の提供が最初の取り組みの目玉政策だった。/ルドリアン氏は声明で、大使召還はマクロン大統領からの要請だと強調し、米国の原潜技術供与は「受け入れがたい」と強く非難した。米豪の対応は「同盟関係や、欧州にとってのインド太平洋地域の重要性という考え方そのものに関わってくる」と警告。米仏の両国関係やインド太平洋地域をめぐる協力関係に悪影響を与えるとの見方を示した〉(9月18日「朝日新聞デジタル」)。

オーストラリアは非核化政策をとってきた。そのため原子力潜水艦を持たないことを国策としていた。オーストラリアが購入する次期潜水艦として日本の「そうりゅう」型ディーゼル潜水艦の購入が検討されたこともある。この可能性を念頭に置いて日本は武器輸出3原則を緩め、潜水艦のオーストラリアへの販売を可能にした経緯がある。しかし、フランスの国家ぐるみの売り込みが成功した。