ビジネスの現場では、相手との行き違いのない意思疎通を行うことが、業務をスムーズに進めるために重要である。そのため、相手に合わせたり、我慢したり、それなりに気を使ってやり取りをしていても、思わぬところに落とし穴はある。悪気がなく、よかれと思って使う一言が、相手を不機嫌にさせてしまうことがあるのだ。

実際に「ご機嫌伺いしただけなのに、相手が不機嫌になった」「あるタイミングから、何となくぎくしゃくしてしまった」ことはないだろうか。自分では気づかないままマイナスのフレーズが習慣化しているかもしれない。だとしたら、大きな損失だ。日頃の人間関係の良しあしで、仕事の効率は左右されるし、交渉時の言葉一つで、成功にも失敗にもつながる。ビジネスを成功に導くために、「余計な一言」を「好かれるせりふ」に変えるべく、ケース別に取り上げる。

まず、部下を褒める言葉を取り上げる。資料の出来がよかったとき、プレゼンテーションがわかりやすかったとき、そうでなくとも、褒めることが潤滑剤になるかなと、漠然とした「いいね」や「いいよ」を使っていないだろうか。

相談業務をしていると、上司からの漠然とした「いいよ」「いいね」で、モチベーションが下がるということをよく聞く。業務に長けていて、経験も豊富なら問題ないが、自信がなく経験も浅い場合は、自分のことをきちんと見てもらえていないのではと不安になってしまうのだ。

営業に同行してもらい、自分への評価を請うと「いいね。そのままでいいよ」と返ってくるので辞めたくなった、というケースもある。上司は、厳しく育てると辞められるとの思いもあるのだろうが、何がどういいのか具体的に伝えないと逆効果だ。

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