盛田昭夫氏、出井伸之氏らソニー歴代トップの側近を務めた佐々木繁範氏に、人を動かすスピーチの要諦を聞いた。

ロジックアンドエモーション代表、CEOスピーチコンサルタント 佐々木 繁範(ささき・しげのり)同志社大学卒業。米ハーバード大学大学院修了。1990年ソニー入社。2009年独立。著書に『人を動かすスピーチの法則』など多数。

──リーダーにとって説得力が増すスピーチの方法は。

古代からの教養書であるアリストテレスの『弁論術』。ここにスピーチにおける説得力の源泉が書かれている。ロゴス(論理)、パトス(感情)、エートス(信頼)が3大要素だ。まずはロジック。話す内容に根拠があるのかが重要になる。2つ目は感情、情動。論理だけで人は動かない。心を突き動かすには、感情に訴求することが大事で、手段としてはストーリーテリング。3つ目は信頼できる人柄、人格だ。話す内容がどんなに高尚でも、話している人は本当に信頼できるのか。コロナ禍で不安を抱えている今、この人にならついていけるという信頼が必要だ。

──共感、非言語、自己開示も重要と強調していますね。