「市民連合」と政策合意した立憲民主党の枝野幸男代表(右端)ら野党4党の代表(共同通信)

菅義偉首相の退陣表明によって政治の雰囲気は一変した。目下、自民党総裁選挙がにぎやかに行われている。総裁は事実上次の首相になるので、メディアがその競争を取り上げることは当然である。それにしても、この騒ぎで安倍晋三、菅義偉の2代の政権の腐敗、横暴、失政が帳消しにされる様子を見ると、日本の政治はこうやって自民党にいいようにもてあそばれてきたと深いため息をつくばかりである。

いま総裁選に名乗りを上げている政治家は、閣僚や与党の幹部を務めている、あるいは務めていた人物である。権力の座にいながらできなかったことを、なぜこれからできるようになるのか。この種の政治家が「新政策」をぶち上げるのは、夏休みの宿題を何一つしていない子供が2学期には一生懸命勉強してすべての科目で100点を取ると決意表明合戦をしているようなものである。一般国民には参加できない一政党の指導者争いについては、新聞、テレビはもっと節度を持って報道すべきである。