2021年9月末で辞任するヤマダホールディングスの三嶋恒夫社長(左)。創業者の山田昇会長(右)は新たな後継者探しを迫られる(撮影:今井康一、尾形文繁)

まさに想定外の離脱だ。

家電量販の最大手、ヤマダデンキなどを束ねるヤマダホールディングス(HD)は9月15日、三嶋恒夫(62)社長が9月末付で辞任すると発表した。健康上の問題で職務遂行に支障が出かねないとして、本人から申し出があったという。当面は創業者の山田昇・会長兼最高経営責任者(78)が社長も兼務する。

山田氏に請われて2017年にヤマダ電機(現ヤマダデンキ)に入社した三嶋氏は、「後継者」として社内外で経営手腕に対する評価が高まっていた。物腰が柔らかく、現場の社員たちが話をしやすい人柄でもあっただけに、辞任を惜しむ声は多い。

三嶋氏は北陸の家電量販サンキュー勤務時代にリフォーム事業の立ち上げに関わり、同社を買収した大手のエディオンでもリフォーム事業の担当役員を務めた。ヤマダ電機入社後はすぐに副社長、2018年には社長に抜擢された。2020年秋の持ち株会社体制への移行後は、持株会社(ヤマダホールディングス)社長として、山田会長とともにグループの経営をとりまとめてきた。

また、2019年末に買収した大塚家具の会長も三嶋氏が兼任。業績不振の責任を取って大塚久美子社長が辞任して以降は同社の会長兼社長として、家電の併売やヤマダ店舗で大塚の家具取り扱いを増やすなど再建の陣頭指揮を執った。9月末で大塚家具の役職も退く。

2度目の社長復帰

創業者の山田会長が社長職に復帰するのは今回で2度目だ。