新型コロナウイルス感染の拡大防止策として2020年3月に行われた「全国小中高等学校等の一斉休校措置」から1年以上が経過した。その後も事態は収束せず感染拡大局面が繰り返された。結果、いまだ学校再開や休校についての議論は尽きないため、改めて、20年の一斉休校当時を振り返ってみることとする。

当時、急な休校措置に多くの家族が動揺、混乱したことが思い出される。現に、休校措置が発表された3月2日のグーグル検索では「離婚」の検索数が急増した。

こうした状況を受け、筆者らは、20年3月の一斉休校が家族に及ぼした1カ月間の影響を包括的に分析した。本稿では、その研究に基づき、一斉休校から得られた発見や教訓を紹介したい。

休校措置自体は海外でも行われたが、そうした国では、休校だけでなくロックダウンのような厳しい措置の取られたケースがほとんどだ。したがって、同時に行われたロックダウンの効果と休校の効果を分離することが難しいという障壁が存在した。

他方、他国と比べてはるかに強制力の弱い政策が取られた日本は、休校の効果のみを比較的抽出しやすい条件がそろった国といえる。さらに、小学校以上に対しては全国一斉休校措置が取られたのに対し、保育園や幼稚園など小学生未満の子どもの保育施設に関しては、働く親への影響を考慮して休園措置が免除された。実は、これが筆者らの研究のカギとなっている。