くろだ・ひでくに 1976年生まれ。甲南大学、米ルイス&クラークカレッジ卒業後、2001年4月コクヨ入社。ファニチャー事業の法人営業、経営企画部長、代表を経て15年から現職。創業者・黒田善太郎のひ孫でもある。(撮影:尾形文繁)
総合文具メーカー首位のコクヨ。コロナ禍では「オフィス不要論」まで浮上し、稼ぎ頭のオフィス家具や文具・事務用品販売の先行きは見通せない。そんな中、今年2月に掲げられた同社の長期ビジョンが注目を集めた。10年後の売上高目標を現在比7割増の5000億円と定めたからだ。どうやって実現するのか。黒田英邦社長に聞いた。

長期ビジョンで示した2030年の売上高

既存事業拡大で1000億円、新規事業創出で500億〜1000億円を上乗せする計画。1800億円の戦略投資も実施予定だ。

──格好がラフですね。

取材なので一応ジャケットを着てきたが、最近は毎日Tシャツとスウェットで出勤している。社員たちにも自由な服装でいてほしいので、社長の私が率先してラフな格好で出勤することにした。コクヨでは今、スーツで出勤すると逆に浮いてしまう。

──品川オフィス「THE CAMPUS」のエントランス付近は公園のようなスペースにリニューアル。犬の散歩をする人や子ども連れの母親が行き交っていました。

実験している。コロナ禍を通して人々の「働く」や「学ぶ」、「暮らす」の形がどのように変化していくかを。在宅勤務者が増えたことで、人々の「働く」はどんどん「暮らす」の領域へ染み出し、両者の垣根は揺らいでいる。

そんなとき、働く場である会社は社員にとって、近隣の住民にとって、どういう場になるのか。品川オフィスで実験している。