ハリケーン・アイダによって被害を受けたニューヨーク。米国では自然災害が多発している(Gregg Vigliotti/The New York Times)

「もう誰も無関係ではない。これは最大レベルの脅威だ。本気で取り組まないと、命も資産も失う」

気候変動に関してバイデン大統領がこう発言したのは9月8日、ハリケーン・アイダの爪痕が残るニューヨーク・クイーンズでのことだ。大統領は前週、アイダが大きな被害をもたらした南部のルイジアナ州も訪れている。各地での談話が報じられる中、時間が経つほど気候変動の脅威を声高く訴える内容になっている。米国民に今こそ目を覚ましてもらわなければ、という切迫感がうかがわれる。

米国は近年、多様な自然災害に見舞われてきた。2005年のハリケーン・カトリーナは、メキシコ湾岸地域で1800人以上の死者と1000億ドル以上の被害を出した。東海岸を襲った12年のハリケーン・サンディーでの死者は117人以上で、被害額は約700億ドルだ。ここ数年では、カリフォルニア州などの西海岸地域で長期にわたる山火事が収まらない。また21年夏には、冷涼な北西部のワシントン州を熱波が襲い、自宅にクーラーのない住民など100人以上が亡くなった。同時期にカリフォルニア州内陸部では、摂氏54.4度というとんでもない気温を記録した。