イオン「フジ実質買収」で岡田会長が語った未来図 久々に姿を現した会見の場で口にした危機感

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300超のグループ企業を束ねる国内小売り最大手のイオン。消費環境が激変する中、流通の巨人はどう戦うのか。

2020年1月の社長交代会見以降、初めてメディアの前に姿を現した岡田会長。その場で何を語ったのか(記者撮影)

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「売上高で5000億円を超えるスーパーは現在数えるほどしかない。コロナ後の対応と軌を一にして、(企業の)大型化が進むのでは」。9月1日に開かれた記者会見の場で、イオンの岡田元也会長は業界の展望を語った。

岡田会長が登場したのは、中四国でショッピングセンターを中心に展開するフジと、イオン子会社の食品スーパー・マックスバリュ(MV)西日本の統合合意に関する会見だ。イオンの吉田昭夫社長と出席した。

岡田会長がメディアの前に姿を現すのは、23年間務めた社長の座を譲ると発表した2020年1月以来。意に沿わない質問は無言でスルーするだけに、会見ではその発言が注目された。

各エリアで統合を推進

フジとMV西日本は共同持ち株会社の下、2022年3月に経営統合することで基本合意した。

イオンは現在、フジ株式15%、MV西日本株式72%を保有する。共同持ち株会社の株式の過半をイオンが取得する予定のため、実質的にはイオンによるフジの買収だ。

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