脱プラが追い風、「アルミの飲料容器」広がる可能性 G7サミットでもボトル缶で飲料水を提供

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プラスチック問題でペットボトルに吹く逆風を商機にしようと、アルミ業界が勢いづいている。ただ、その行く手にはいくつかの壁も立ち塞がっている。

無印良品は飲料容器をペットボトルからアルミ製ボトル缶に切り替えた(写真:良品計画)

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「#自販機の脱プラ」「#アルミボトル缶」「#循環型社会への貢献」「#水平リサイクル」――。

日本アルミニウム協会の公式ツイッターでは最近、このようなハッシュタグを付けて、環境面でのアルミ缶の優位性をアピールする投稿を盛んにしている。

7月にはアルミ缶の2020年度の水平リサイクル率を3択クイズ形式で出題し、正解者の中から抽選で20人にアルミ製ボトル缶入りの水を1ケースプレゼントするキャンペーンも行った。水平リサイクル率とは、使用済みの製品を資源に戻して、再び同じ製品を作り出す割合のことを指す。

問題の正解は70%。これに対しペットボトルは、PETボトルリサイクル推進協議会が公表する最新数値の2019年度で12.5%にとどまる。もっとも同協議会の主張によれば、同じ条件で計算するとアルミの水平リサイクル率は48%という。ただ、いずれにしても大きな開きがある。アルミ側とすれば環境意識が高まる一方の中で、この水平リサイクル率のリードは大きな強みだ。

広まるアルミ缶ボトル

実際、環境への配慮からペットボトルの使用をやめてアルミ缶にシフトする動きが国内外で出てきている。

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