日医工とメディパルの提携に対し、業界内でさまざまな臆測が飛び交っている(編集部撮影)

「日医工さんの今の状況ですから。結局キャッシュが必要だったということですよ」

ジェネリック薬メーカー大手・日医工が8月に医薬品卸大手のメディパルホールディングスと結んだ資本業務提携が波紋を広げている。別の大手医薬品卸会社の幹部は、この提携を冒頭のように評価する。

メディパルホールディングスは、“医薬品4メガ卸”と呼ばれる4大卸会社の一角であるメディセオを傘下に持つ持ち株会社。今回はメディパルが第三者割当増資によって日医工の株式を引き受ける。出資比率は9.9%で、日医工にとっての筆頭株主になる。

日医工は今回の提携の理由を「メディパルによる当社への計画的な発注を行うことで、当社における生産スケジュールの適正化及び効率的な在庫管理に繋がる」と発表資料の中で説明する。この増資による調達額は52億円(2021年6月末時点の自己資本は1168億円)。その資金使途は「品質管理体制の強化・生産性向上に向けた投資」とする。

日医工のIR担当者は、「『50億円が欲しかったんですか』とよく聞かれるが決してそういうことではない。あくまで中長期的な業務提携が主眼」と強調する。

だが業界内でこの説明を額面通りに受け取る関係者は多くない。冒頭の卸会社幹部のように、両社の提携は業界内でさまざまな臆測を呼んでいる。

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