今冬に発売予定の新型EV「アリア」の価格は500万円~。(編集部撮影)
世界中の自動車メーカーが電動化のシフトを加速し、電気自動車(EV)をめぐる開発競争が激しさを増している。
そうした中、「EVのパイオニア」を自認する日産自動車はどう差別化を図っていくのか。「リーフ」以来、約10年ぶりとなる新型EV「ARIYA(アリア)」の開発責任者である中嶋光・車両開発主管に聞いた。

 

――日産にとって新型EVはどのような位置づけですか。

リーフを投入した10年前とは違い、世界がカーボンニュートラルに向けて動き出す中で、EVが拡大するフェーズに入っている。そこで、10年後の車社会がどうなっていくのかという視点で、未来の車の使い方を示したのがアリアだ。この10年間培ってきたEVの経験、80年の車造りの技術を入れ込んでいる。

開発では、ラウンジのようにくつろげる空間の提供、(搭載している運転支援システム)プロパイロットなどで移動する時間をどう楽しんでもらえるか、EVならではの走りの面でアドバンテージを味わってもらうことを大切にした。

――リーフで培った経験はどのように生かされているのでしょうか。

開発したからこそわかったことがたくさんある。例えば、最初にリーフを作ったときは、さまざまな利用シーンでどこまで品質や安全性を保障するのかなどの基準作りを行った。その部分はアリアにも役立っている。

また、お客様からの声で気づかされる部分も多くある。バッテリーの温度を一定に保つ温度調節システムの導入もその1つだ。当初、真夏に走り続けると電池の充電がしにくくなるという声があり、温度調節システムの搭載につながった。お客様の声が(新たな)開発につながっている。了解を得たうえで、走行データや充電する場所などの情報も把握できている。

――アリアでは初のEV専用プラットフォームを立ち上げました。この狙いは。