たかい・ひろゆき 神戸大学経営学部卒業、住友商事入社。英国ロンドンで、貴金属や銅・アルミなどの取引を担当。金融事業本部長、エネルギー本部長を経て、2013年住友商事グローバルリサーチ社長、18年同社ワシントン事務所長。20年7月から欧州エネルギー取引所グループ上席アドバイザーに転じる。(撮影:梅谷秀司)

世界中で異常気象による災害が後を絶たない。日本でも豪雨による土石流が発生し、北米やロシア、地中海地域では熱波により広範囲で森林火災や干ばつが起きている。

先月発表の国連IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の評価報告書は、これらの事象、とくに熱波と豪雨は相互に関連し人間の活動による地球温暖化がその原因であると結論づけている。集中豪雨も以前より3割も高い頻度で起きており、もし気温が今から摂氏2度上昇すれば頻度は7割高まるそうだ。地球の気候は安定期から不安定期に入り、異常気象は発生頻度のみならず激しさも増している。

1990年が初版の同報告書は今回で6回目だが、新たな調査結果が報告されている。2019年時点の大気中の二酸化炭素濃度は過去200万年で最高値にあり、半世紀の気温上昇速度は過去20世紀間で最高で世界中で氷河が溶解し始めている。これらの事象は1850〜1900年と比較して摂氏1.1度の気温上昇下で起きている。