やまもと・さとる 1958年生まれ。82年上智大学経済学部卒業、住友ゴム工業入社。主に営業畑を歩む。2011年ダンロップタイヤ営業本部長、13年常務執行役員、15年取締役、19年から現職。

コロナ禍からの回復基調にあるタイヤ業界。ただ、足元では半導体不足やコロナ再燃で自動車生産が一部停止、原材料価格の上昇など不透明感が増している。

さらに中長期ではCASE(コネクテッド、自動運転、シェア、電動化)の波もやってくる。タイヤはエンジンのように将来なくなる不安はないが、これまでにない対応を迫られるのは間違いない。「ダンロップ」「ファルケン」ブランドを持つ住友ゴム工業は、タイヤで国内2位ながら世界では5位。中堅としてどう戦っていくか、山本悟社長に聞いた。

事業利益率の2025年目標

国際会計基準で特殊要因を除いた営業利益率。中長期の課題に取り組むためにも、まず他社並みの収益力の確保を目指す。

──2020年はコロナ禍で業績が悪化しました。

20年上期に需要が大きく落ち込んだ。それに対して工場の操業停止や在庫圧縮などの緊急対策を講じた。下期にタイヤの需要が上向いたとはいえ、世界的にコロナ前の市場規模に戻るのは、22年になる。その後は年率2〜3%で伸びていくだろう。

新興タイヤメーカーの追い上げで、とくに中小型の汎用品では競争が激しくなっているが、北米を中心にSUV(スポーツ用多目的車)用の大口径タイヤが伸びている。大口径タイヤの製造は新興メーカーには難しく、付加価値が高い。製品構成がよくなるので、21年の利益率も向上する。