8月15日にアフガニスタンの武装勢力タリバンが首都カブールを制圧した。ガニ大統領はアラブ首長国連邦に逃亡し、アフガニスタンの現政権は崩壊した。タリバンは国土のほぼすべてを実効支配し、近く「アフガニスタン・イスラム首長国」の成立を宣言するであろう。

タリバンは既存の国際法や国際連合を認めないのみならず、欧米の価値観を受け入れることを拒否し、シャリーア(イスラム法)による統治を行うことになろう。タリバンのハシミ幹部も「民主主義の制度はまったくないだろう」と公言している。〈アフガニスタンのイスラム主義勢力タリバンの幹部は、同国の新政権が民主制にはならないとの見通しを示した。ロイター通信が18日、インタビュー内容を報じた。統治評議会がイスラム法に基づく統治を敷くという。/タリバンのハシミ幹部が語った。「新政権のシステムはイスラム法に基づくことが明らかで、そこに民主主義の制度は全くないだろう」と述べた。アフガンには「民主主義の土台がない」ことが理由だと主張した。最高指導者のアクンザダ師が政権を率いるとの見通しも語った。ただ、現時点で議論は行われておらず、決定ではないという。/アフガン全土を制圧したタリバンは17日の記者会見で、イスラム法の範囲内で女性の権利を尊重するなどと表明した。融和路線を強調して国際社会からの承認を求めたが、民主主義を完全に排除すれば、国際社会の対応は厳しくなりそうだ〉(8月17日「日本経済新聞」電子版)。

タリバンが女性の権利を保障すると言っても、それはタリバンが解釈するイスラム法の範囲に限られる。タリバンは神権政治を実施するので、そもそも人権を認めない。