ぬまた・ひろかず 1980年生まれ。2005年3月、京都薬科大学大学院修士課程修了。大正製薬を経て、09年神戸物産に入社。11年1月同社取締役に就任した後、12年2月から現職。(撮影:ヒラオカスタジオ)
8期連続で増収増益と大躍進を続けるのが、食品販売チェーンの「業務スーパー」を全国でFC(フランチャイズ)展開する神戸物産だ。2021年1月には店舗数が900店を突破した。コロナ禍で変化する消費に業務スーパーはどう対応するのか。創業者の子息で神戸物産の経営トップである沼田博和社長に今後の成長戦略を聞いた。

業務スーパー事業の売上高成長率

直近2四半期の売上高成長率。テレビ番組などでも取り上げられたPB商品が足元でも販売量を伸ばしている。

──コロナ禍に伴う巣ごもり消費で消費者の行動も変容しています。

20年2月後半から5月まで大きな特需があったが、中でも業務スーパーは他社より高い水準で売り上げを伸ばせた。内食需要の高まり、消費期限の長い商品のまとめ買いなど、変化する消費者ニーズを捉えることができたためだ。

メディア露出が増えて顧客基盤も拡大したことで、売れ筋商品も従来とは変わっている。賢く買い物をしたい層が、高品質でバリュー感のあるものを買うようになり、高単価商品も売れている。

──業務スーパーの強みはどこにあると考えますか。

独自性の高いPB(プライベートブランド)商品だ。販売比率は33%(21年4月末)にまで達している。強みは安さと利便性。とくに販売を伸ばしている冷凍食品は、価格が安く調理の手間も省ける時短商品として人気だ。一度手軽さを知ると、消費者はずっと購入してくれる。

売上高販管費比率は14%を基準に抑えることを強く意識しており、品ぞろえを絞ることで店舗運営コストも省いている。