日本クラウドキャピタルの柴原祐喜CEO。当社の設立以前の2012年には、システム開発・経営コンサルティング会社を設立した経験も(記者撮影)

「僕がシリコンバレーに留学していたころ、現地に日本人は全然いなかった。それと同じように、日本のベンチャーも世界で活躍できていなかった」。日本クラウドキャピタルの柴原祐喜CEOはそう話す。日本のベンチャーを応援したい。そんな思いで、2015年に立ち上げたのが同社だ。

主力である「FUNDINNO(ファンディーノ)」は日本初となる株式投資型クラウドファンディングサービスだ。同社が独自の基準で選定したベンチャー企業に対し、ユーザーは10万円程度の少額から投資できる。ベンチャーはインターネットを通じ、個人投資家から資金を調達することができるわけだ。

活況を呈しているとはいえ、日本はベンチャーに対する資金供給量がアメリカや中国に比べまだまだ少ない。資金の出し手もベンチャーキャピタル(VC)や事業会社のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)などに限られ、比較的リスクが少なく投資回収が見込めるミドル・レイターステージのベンチャーに資金が集中してしまう傾向があった。

そこで、資金をよりまんべんなく行き渡らせる一つの方策として、個人投資家とベンチャーを直接つなぐサービスを育成しようというのが同社の試みだ。

“ファン投資家”の育成で広告効果も

償還期限が定められているファンドとは異なり、個人投資家は長期的な目線で企業に投資することができる。資金が必要かつ収益化に時間がかかるものづくりベンチャーなどにとってはうってつけの調達相手だ。また企業が個人と直接つながれるため、株主優待などを組み合わせることで“ファン投資家”を育成でき、広告的な効果も期待できる。