石岡のコスモスの店舗(写真:記者撮影)

関東の小売業でサバイバルが始まるーー。多くの業界関係者が口をそろえてこう話す。

一体何が起きているのだろうか。その最前線に迫るべく、東京駅から特急列車「ときわ」に1時間ほど乗車し、訪れたのは茨城県の石岡駅。

駅を降りてタクシーに10分ほど乗ると、眼前に異様な光景が広がり始めた。売り場面積が300坪を超えるような大型ドラッグストアやスーパーが乱立しているのだ。

その店舗とは、「ドラッグストアトライウェル石岡東光台店」、「ウエルシア石岡東光台店」、「ベイシアスーパーマーケット石岡東光台店」、「ディスカウントドラッグコスモス 東光台店」だ。石岡は、4店舗が徒歩5分圏内にある超激戦区である。

同地域ではもともとトライウェル、ウエルシア、ベイシアの3店舗だったが、ディスカウントドラッグコスモスを運営するコスモス薬品が2021年7月31日に殴り込みをかけた。

向かい合うコスモスとベイシアの店舗(写真:記者撮影)

コスモス薬品は九州が地盤のドラッグストアだ。多店舗展開を開始したのは1993年でドラッグストアとしては後発組。しかし、2020年度の売上高は7264億円で業界3番手となっている。2021年7月31日現在、九州では565店舗と圧倒的な店舗網を有し、全国で1139店舗を展開している。

コスモス薬品は九州から徐々に東に出店範囲を広げ、ここ2年は関東での店舗展開を加速している。2021年5月末の関東での店舗数は25店だったが、今後は出店にアクセルを踏む。同社の横山英昭社長は2021年7月に開催された決算会見で、「2022年5月期は関東・中部・関西地区に70店舗出店する」と明かした。