横浜市長選でノー!知られざる「IR」儲けのカラクリ 反対相次ぐ「カジノ」がどうしても不可欠な理由

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横浜市長選で「ノー」を突きつけられたIR(カジノを含む統合型リゾート)の誘致。日本版IRは国際競争に打ち勝てるか。

IR(カジノを含む統合型リゾート)の聖地であるラスベガスの町並みの様子(編集部撮影)

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浜っ子たちは、黒船ビジネスに「No」を突きつけた――。

8月22日、横浜市長選挙が投開票され、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を推進してきた現職の林文子市長が落選した。

当選した元横浜市立大教授の山中竹春氏は出馬に当たり、横浜でのIR誘致に反対を表明。ほかの大半の立候補者も林市長の進めるIR計画に反対を掲げ、IR誘致の是非は今回の市長選の争点の1つとなった。山中氏は市長就任後、市が現在進める運営事業者の選定など、IR誘致に向けた手続きを中止するとみられる。

もっとも、横浜IRが頓挫しても、全国複数の都市でIRの誘致活動は続く。

大阪府と大阪市は7月、アメリカのIR大手、MGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスのコンソーシアムから、2020年代後半の事業開始を目指す計画の提案を受けた。同提案での初期投資額は約1兆円にのぼり、府と市は9月ごろまでに運営事業者を決定する見込み。同様に誘致を進める和歌山県は事業者の選定を終え、長崎県も選定の最終段階まで手続きを進めている。

”2次募集”へ動き出している

さらにある業界関係者は、「多くの自治体が(事実上の)2次募集に備えて、IR事業者とコンタクトをとり始めている」と明かす。

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