アマゾン日本法人トップ退任の波紋

突然明らかになったアマゾンジャパンのトップ退任劇。物流や小売業界の命運を左右しかねない大きな事態に発展しそうだ。

今年7月、日本の物流業界の行方を左右しかねない重要な人事が行われていた。アマゾンジャパンで長年物流部門を率いてきたジェフ・ハヤシダ氏が、同月いっぱいで退任したのだ。

ハヤシダ氏は2005年にアマゾンジャパンの物流部門ディレクターとして入社。11年に社長に就任し、翌年から物流部門を直接統括してきた業界有数の実力者だ。関係者によると、物流部門のナンバー2としてハヤシダ氏を支えてきた鹿妻(かづま)明弘氏もすでに退任しているという。くしくも1994年の創業以来米アマゾンを率いてきたジェフ・ベゾス氏も同時期にCEOを退任しており、日本法人の幹部が相次ぎ退任する理由についてさまざまな臆測を呼んでいる。

アマゾンジャパンは、「後任を含め現時点でお答えできることはない」と述べるにとどまり、事の真相は明らかではないが、物流業界に与えるインパクトが甚大なことは確かだ。というのもハヤシダ氏の退任によって、アマゾンジャパンの物流をめぐる方針ががらりと変わる可能性が大きいからだ。

世界展開するアマゾンにとって、日本は年間で推定5億個以上の荷物を取り扱う4番目に大きい市場。20年度の売上高は約2.2兆円まで拡大している。それだけに、アマゾンとの付き合い方一つで物流会社は命運を左右されると言っても過言ではない。

2012年からアマゾンジャパンの物流部門を取り仕切ってきたハヤシダ氏(左、撮影:山内信也)は日本生まれで米国籍。創業者のベゾス氏(右、撮影:今井康一)とも距離が近かった

「ヤマト外し」が加速