ロシアなどがサイバー攻撃を活発化する中、バイデン政権は同盟国を巻き込んだ対抗策を打ち出す(Doug Mills/The New York Times)

大統領の就任初年度にはあらゆる政策課題が「最優先」のように打ち出されるものだ。そして真の優先課題は、時間の経過とともにおのずと明らかになってくる。

就任から7カ月、バイデン大統領はある政策課題に対し、明らかに高い優先順位を与えているように見える。サイバー防衛能力の大幅な増強だ。バイデン流の「同盟重視」に野心的な官民協力を組み合わせることで、広範かつ大胆な戦略を推し進めようとしている。費用がかかり、成功も難しい戦略だが、そうした中でも日本の政府と企業は重要なパートナー役を務めることになりそうだ。

今年5月に米東部のガソリン供給の半分を担う石油パイプラインがランサムウェア(身代金要求型ウイルス)攻撃で停止するという大事件が発生する以前から、バイデン政権はサイバーセキュリティー強化に向けた長大な大統領令を準備していた。そこで列挙された課題は多岐にわたる。