ブルーヨンダーのギリッシュ・リッシCEOは、パナソニックの傘下に入ることで「アジアでプレゼンスを高められる」と強調した(写真:パナソニック提供)
パナソニックが買収するブルーヨンダーは、サプライチェーンマネジメントのソフトウェア開発における世界有数の企業だ。
7月29日に発表された同社の2021年4~6月期の売上高は、前年同期比12%増の2億7200万ドル(約299億円)。そのうち約7割を、クラウドサービスの提供やソフトウェアのライセンスなどサブスクリプション型の収益が占める。
コロナ禍では、多くの企業がサプライチェーンが寸断されるなどの事態に直面した。サプライチェーンのあり方への関心が高まる中、ブルーヨンダーは安定した収益基盤を固めつつある。順調な成長を続けるさなかでパナソニックの傘下入りを決めた理由とは。ブルーヨンダーのギリッシュ・リッシCEO(最高経営責任者)に聞いた。

――新型コロナウイルスの感染拡大により、サプライチェーンへの関心が高まりました。

新型コロナによって、世界的にサプライチェーンやEC(電子商取引)の重要性について認識された。どこで生産し、どこに在庫を置くかなど、グローバルでのサプライチェーンのバランスのとり方に対する関心も高まった。

そこで最も重要なのは、日々の変化に対応するための(部材や製品の)需給関係の可視化だ。(需要予測などを手がける)ブルーヨンダーは、サプライチェーンマネジメントのためのソフトウェアを提供する最大の独立系プロバイダーとして、世界中の顧客との戦略的な関係を深めている。

革新的な製品を生み出せる

――企業価値が高まる中、なぜパナソニックによる買収を受け入れたのでしょうか?

株式公開(IPO)を目指していたところ、パナソニックから買収について声を掛けてもらった。パナソニックとの協力関係を3年かけて築いてきたが、今年(2021年)の3~4月に、同社の傘下に入ることがブルーヨンダーやすべてのステークホルダーにとって正しいと確信した。

パナソニックの傘下に入る価値は大きく3つある。