「ひらまつ」が、十数社ものスポンサー候補から選んだのは、パチンコ「マルハン」色の濃い2社だった(写真は左:編集部撮影、右:ひらまつ)
東証1部上場で、高級レストラン・婚礼・ホテルなどを手がける「ひらまつ」。コロナ禍で全事業に逆風が吹き、2021年3月期の売上高は62.6億円(前期比36.6%減)、営業赤字は24.5億円(前期は0.4億円の赤字)に拡大。その結果、2021年3月末時点で自己資本比率は16.0%まで低下し、現預金はわずか6.4億円というジリ貧に陥った。
苦境を脱する策として、7月16日にファンド「マルハン太平洋クラブインベストメント(MTI)」と、ゴルフ場等運営の「太平洋クラブ」から、第三者割当増資と新株予約権で最大約74億円を調達すると発表。MTIはパチンコホール最大手「マルハン」と直接資本関係にはないものの、同社創業家の韓裕氏と韓俊氏が共同出資して2021年6月に設立されたファンドであり、太平洋クラブもマルハンの100%子会社だ。募集後にマルハン系2社が保有する持ち株比率は、計47.47%に上る。
高級感を売りにするひらまつと、大衆娯楽であるパチンコ系の資本が入った2社は、一見すると混じり合うようには思えない。ひらまつの遠藤久社長にスポンサー探しの経緯や真意を問うた。

ひらまつの「本当の価値」をみてくれた

――資本業務提携先として、MTIと太平洋クラブを選ばれました。ただ、一部の株主からは「どうしてマルハン系を選んだのか」という疑問の声も上がります。

やはり、マーケットは「どうして?」なんですね(苦笑)。

コロナなどもあって資金が枯渇し、収益性が低下する中、資本の増強を行う必要があった。当然だが、資金を入れてくれるならどこでもいいのかというと、そうではなく、適切な成長シナジーを持てる相手を見つけなければならない。

そこでここ半年ほど、ホテルや食品、小売り企業など、十数社ほどと話し合ってきた。それらの中でも、MTIと太平洋クラブの両社がパートナーとして最善だと判断した。