リコージャパンの坂主智弘社長は、これからはサービスが主役になると語る(写真:梅谷秀司)
2020年の複合機出荷額が世界1位のリコー。「野武士」とも評される強力な営業部隊を持ち、業績を拡大してきた。だが、ペーパーレス化の進展に加え、新型コロナウイルスの感染拡大によりテレワークが浸透したことで印刷量は激減。2021年3月期は454億円の営業赤字に。過去最大の赤字を計上した2018年3月期以来の試練の年となった。
ただ、ここ最近注力してきたITサービスを柱とするビジネスモデルへの転換は着実に進みつつある。2020年3月期には、リコージャパンのITサービス事業の売上高が複合機事業を逆転したITサービス事業をどのように拡大していくのか、日本国内の販売戦略を担うリコージャパンの坂主智弘社長に聞いた。

 

これからはサービスが主役

――コロナ後、オフィスを取り巻く環境や働き方はどう変わっていくのでしょうか。

一番の問題は、労働人口が減少していくことだ。2040年に国内の生産労働人口は2020年比で2割減少するという試算もある。

働き手が減るなか、仕事の質を保っていくために、人手をかけてやっている仕事をなるべくAI(人工知能)などを用いて自動化する。人にしかできない創造性を発揮する仕事に集中できる支援を行うことが求められる。

(そのときには)DaaS(Device as a Service)と呼ばれる端末とサービスをセットにした商品を、サブスクリプション(継続課金)の形で提供していくビジネスが主流になるかもしれない。端末は主役ではなくなり、(仕事のパフォーマンスをより向上させるための)サービスが主役になる。つねに新しい価値を提供していかないと顧客から必要とされなくなっていくだろう。

――サービスが主役ですか。

リコーの顧客の中心である中小企業は、業務のIT化という課題を認識しながらも「いずれ対処しよう」という様子見の状態だった。それがコロナによりすぐに対処しなきゃいけないと意識が変わったのを感じている。