新型コロナウイルスの感染拡大は、経済活動に深刻な影響を与えている。2020年度の日本のGDP(国内総生産)は前年比で実質マイナス3.6%。この25年間では、リーマンショックのあった08年度のマイナス4.4%に次ぐ下落となった。

厳しい経済状況が続く中で、22年3月卒業予定の学生たちは就職活動に臨んでいる。コロナ禍の中で就職活動せざるをえない世代は、どのような影響を受けることになるのだろうか。

1度目の緊急事態宣言が出された20年4〜5月は、21年卒の就職活動がヤマ場を迎える時期に当たり、選考の遅れや混乱が報道された。しかし就職内定率などの数値を見ると、少なくとも21年卒に関しては、就職実績が非常によかった20年卒や19年卒よりは下がったものの、リーマンショック直後ほどの急激な落ち込みではない。

景気の影響が雇用に及ぶまでには時間がかかるため、予断を許さない状況ではある。しかし、コロナ禍前は若年人口の減少による人手不足が問題だったことを考えると、新卒就職率の落ち込みが限定的なもので済む可能性は高い。

とはいえ、この数年ずっと改善傾向にあった就職内定率や若年失業率が悪化に転じているのは事実である。また、リーマンショック以来、不況期に大学を卒業した世代が低賃金や不安定雇用に長くさらされるという研究結果が欧米でも注目を浴びた。コロナ禍の中で就職する世代が今後どうなるか、世界的にも関心が高まっている。