大都市圏の百貨店が苦戦を強いられる中、群馬の高崎髙島屋は黒字を維持している。写真は2018年(撮影:尾形文繁)

新型コロナウイルスの感染拡大収束の気配がいっこうに見えず、百貨店業界は苦境に立たされている。では、コロナ禍が年間を通じて直撃した2020年度決算はどうなったのか。日本百貨店協会の会員である74社の決算を調べたところ、58社で最終損益(純損益)を確認できた(下表)。

大半が赤字になる中で黒字だったのは11社。といっても、数百万円~数千万円のところがほとんど。黒字で1億円以上は、岐阜髙島屋(3.4億円)、鳥取大丸(1.6億円)、京阪百貨店(1億円)の3社だけだった。(藤井大丸は表中で1億円だが、実額は9800万円)。

コロナ禍の影響がとくに大きいのが、東京や大阪など大都市圏の中心部に立地する百貨店だ。主要顧客である中高年齢層は人が密集する都心部への外出を控える傾向が強いうえ、訪日外国人客の需要が消滅した影響も直撃している。

百貨店は一般的に損益分岐点比率が8~9割と非常に高く、売り上げが低迷する環境下では業績が一気に悪化する。大手は赤字が巨額になりやすく、2020年度は髙島屋(単体)の336億円を筆頭に100億円以上の最終赤字が相次いだ。