夜の街で働く女性たちは、知らぬ間に「個人事業主」になっている可能性がある。写真と本文は直接関係ありません(撮影:梅谷秀司)

キャバクラやクラブ、ガールズバーなどで酒を提供しながら、接客を行う「キャスト」と呼ばれる女性たち。他の飲食店と同様に求人広告などで募集されており、各店に雇われて働いているように見える。

だが実際は、本人が知らないまま店側に都合よく「個人請負」にさせられ、雇われていれば受けられるはずの法的な保護や補償がない状況に陥る事態が多発している。

店はキャストと契約書を交わさないことが多く、どのような雇用形態になっているかが本人にもわからないことがほとんどだ。給与明細には合計金額の記載しかないが、さまざまな名目で店から月の給料の10%以上が天引きされているケースもある。

後から不当な扱いに気がついたとしても、「夜の仕事ではこれが常識」と言いくるめられたり、「明日から来なくていいから」とその場でクビになったりもする。ほとんどの女性は黙って別の店に移るため、実態が見えづらい。

天引き、罰金は当たり前

「この業界はそういうものだとずっと思っていました」。キャバクラでの不当な労働環境について、そう話すのはAさん(30)だ。