スマホ登場以来の革命 音声が次のインフラに Voicy代表取締役CEO 緒方憲太郎氏に聞く

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おがた・けんたろう 1980年生まれ。大阪大学基礎工学部卒業後、同大経済学部も卒業。2006年新日本監査法人入社。世界放浪の旅に出た後、Ernst & Young New York、トーマツベンチャーサポートに勤務。15年医薬ゲノム検査事業会社を創業し、18年業界最大手に事業売却。16年Voicy設立、同時にスタートアップ支援会社も創業。
ボイステック革命 GAFAも狙う新市場争奪戦
ボイステック革命 GAFAも狙う新市場争奪戦(緒方 憲太郎 著/日本経済新聞出版/1980円/239ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。
人の声とそれを認識するテクノロジーが掛け合わされ広がるボイステックの世界。ビジネスのプロや芸能人などの「声のブログ」、メディア記事を声で聴くなど500以上のチャンネルを持つ音声プラットフォーム「ボイシー」は月間ユーザー数250万を超えた。声が次のインフラになる、と創業者である著者は宣言する。

有象無象の動画広告に辟易 ジワジワ染みる音声は嫌悪感小

──音声は画像、動画などのコンテンツに一つ加わるのではなく、まるっきり新しい市場、革命だと。

人と情報のあり方を思い切り変える、スマホ登場以来の大波だと思っています。10年前に音声アシスタントSiri搭載のiPhoneが発売され、画面に縛られる生活から解放されようとしている。スマートスピーカーやワイヤレスイヤホンなど、聞くためのデバイスが増え、いつでもどこでも、何かしながら、楽に情報を得られる究極の形として音声が急浮上しています。「わざわざスマホ出してアプリ開いて天気予報見てたの?」って時代ももうすぐでしょう。

──日本は「まだまだ動画でしょ」という空気かと思いますが。

テレビ、パソコン、スマホと情報を目から得てきた時間が長かったので、視覚情報が1番、と思っている人もまだ多い。でも、手で作って目から入れる情報は加工する機材や環境、手間と時間、技術が要る。一方、口で作って耳から入れる音声は、人と会ったら自然と話すように、根本的な情報交換ですよね。ディープラーニングが音声の認識精度を飛躍的に向上させ、音声プラットフォームが“使える”レベルになった。より多くのしゃべりたい人が発信できる、そうした情報交換の仕方がネット上で楽にできる時代になった。

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