7月4日に投開票が行われた東京都議会議員選挙の結果(各党の獲得議席数)は以下のとおりだった。( )内は告示前。
自民党33(25)
公明党23(23)
都民ファースト31(45)
立憲民主党15(8)
共産党19(18)
維新1(1)
東京・生活者ネットワーク1(1)
無所属4(5)
投票率 42.40%[前回51.28%]

事前予測では自民党が50議席を超え圧勝するとの見方もあったが、そうはならなかった。朝日新聞は6日朝刊の社説で、この選挙をこう総括した。〈おとといの東京都議選で、前回歴史的大敗を喫した自民党は、辛うじて都議会第1党の座を取り戻したが、公明党と合わせて過半数という目標には届かなかった。感染が再拡大している新型コロナ対策や目前に迫る東京五輪への対応など、菅首相の政権運営に対する都民の厳しい審判とみるべきだ。/4年前、小池百合子都知事の全面支援で旋風を起こした地域政党「都民ファーストの会」の退潮を見越し、大幅な勢力回復を当て込んだ自民党の目算ははずれた。33議席は、直後の衆院選で政権を失った09年の麻生政権下での38議席に及ばない。事実上の敗北といってもいい。/首相はきのう、選挙結果を「謙虚に受け止める」と語ったが、うわべだけの言葉では信は得られないと、心すべきだ〉。この見方には違和感を覚える。菅義偉政権は、自民党と公明党の連立政権だ。東京都の有権者が菅政権に強い不満を持っているならば、自民党だけでなく、公明党にもその影響が及ばなくてはならない。しかし、公明党は23人の候補者全員が当選して完勝した。都議会議員選挙で自民党が敗北したのは、連立政権の政策よりも、東京の自民党の体質によるところが大きい。国政レベルで自公連立政権の基盤が盤石で、都民ファーストも壊滅状態になるとのマスメディアの予測から東京の自民党に緩みが出たのだと思う。また、国政レベルで自民党に政治と金の問題などの不祥事が多発したこともマイナス要因になっている。公明党はこの種の不祥事に関して厳しい。緊急事態宣言中に銀座のクラブを訪れた公明党の衆議院議員は議員歴19年のベテランだったが、直ちに議員辞職し、政界から完全に引退した。公明党は自民党の不祥事も厳しく批判しているので、有権者の自民党への反発が、この件で公明党に大きく影響することはなかった。公明党が強いのは、支持母体の創価学会が盤石の態勢で選挙に臨んだからだ。