ロビンフッドの共同創業者のバイジュ・バット氏(左)とブラッド・テネフ氏(右)。創業は2013年(Aaron Wojack/The New York Times)

コロナ禍の中で人気と悪名を高めた株式取引アプリ会社のロビンフッドは7月1日、待望の新規株式公開(IPO)に向けて重要な一歩を踏み出し、2021年1~3月期の売上高が急増した反面、同損失が14億ドルを上回ったことを明らかにした。IPOに向けて目論見書を提出した前日には、金融取引業規制機構(FINRA)に7000万ドルの制裁金を支払うことで合意していた。利用者に誤解を与えたりサービスの停止で不利益をもたらしたりしたためで、FINRAが一度に科す制裁金としては過去最大だ。

シリコンバレー企業には、好ましくない理由から全国的に注目される企業が少なくない。ロビンフッドも1月、そうした企業群の仲間入りを果たした。投資家の大群がビデオゲーム販売会社ゲームストップなどのいわゆる「ミーム銘柄」の株価を共闘買いで急騰させると、ロビンフッドは一部銘柄の取引を制限。これに利用者が激怒した。ロビンフッドは保証金の積み増しが必要になったためやむをえず講じた措置だと釈明するが、利用者からは50件近い訴訟を起こされ、カリフォルニア州メンローパークの本社前でも抗議活動が行われるようになった。その1カ月後、経営陣は議会公聴会に呼び出され、厳しい叱責を受けている。