キヤノンの本間利夫副社長は「複合機とインクジェットプリンターで新しい働き方に対応していく
」と語る(撮影:尾形文繁)
2020年12月期、キヤノンの複合機の売上高は、前年比約2割減の5100億円に沈んだ。長引くコロナ禍でオフィスへの出社が激減したことが響いた。そうした中、気を吐いたのが主に自宅などで使われるインクジェットプリンター(IJP)だ。2020年12月期のIJPの売上高は、前期比11%増の3198億円。2021年12月期も堅調な業績を見込む。
在宅勤務が広がり、オフィス以外での印刷需要が伸びた。家庭向けのIJPに強みを持つキヤノンは、これを足場に新たな需要の掘り起こしを狙う。
アフターコロナの環境変化にどう対処していくのか。キヤノンで複合機など印刷関連事業を担当する本間利夫副社長に聞いた。

感染拡大で回復は鈍った

――コロナ禍が続いていますが、印刷需要はいかがでしょうか。

やはり国内での感染拡大が大きい。本体販売やプリントボリューム(印刷量)は2020年4~6月を底にぐっと戻ってきていた。が、感染拡大の繰り返しで回復ペースが鈍った。2021年の後半には、コロナ前に比べて9割くらいのところまでは戻ってくると考えているし、ワクチン接種の進展状況によっては好転する可能性もある。

一方、欧米での複合機本体の販売台数は2019年並みに戻っている月もある。